土地活用なら駐車場にするのがおすすめ!基本的な知識から運営のコツまでをまとめて紹介
その土地、うまく活用できていますか?
更地のまま土地を持つのはおすすめできない
土地を更地のまま持つと、賃貸アパートなどであれば適用される税金の優遇措置が適用されず、固定資産税や都市計画税がかかってしまいます。また、土地の所有権を持っていると、土地の管理責任を担うことになります。つまり、更地のまま土地をもつことは、それだけコストがかかってしまうことになります。土地を所有するのであれば、できる限り活用していきたいところです。
空いた土地は活用すべき
空いた土地を所有するのであれば活用していくことをおすすめします。理由は2つです。
- 1)適切な土地活用をすることで収入が見込める
- 2)土地の活用次第では相続税や所得税などの税務対策になる
以上の理由から、土地活用をおすすめします。まずは次に紹介する具体例をみていきましょう。
土地の活用をするなら駐車場運営がおすすめ
土地の活用方法はこんなにある
土地の活用方法はいくつもあります。以下に例をあげますので確認してみてください。
- ・駐車場:コインパーキングか月極駐車場として運営する
- ・賃貸住宅:賃貸アパートや賃貸マンションを経営する
- ・トランクルーム:トランクルーム業者と共同で収納スペースとして貸し出す
- ・太陽光発電:ソーラーパネルで発電した電力を電力会社に売電する
- ・コインランドリー:フランチャイズか自営で、洗濯機類は購入かリースで経営する
- ・資材置き場:建築資材や重機の保管場所としてスペースを貸す
- ・自動販売機設置:設置から補充・空き缶と売り上げ回収まで業者に任せて管理する
- ・二輪車駐車場:バイクや自転車の駐輪場として土地を貸す
〈駐車場として土地を活用する〉
時間制のコインパーキングか月極駐車場として土地を活用する方法です。初期投資を抑えることができ、設備もほとんど要しないため撤退も容易です。賃貸住宅のような税制面のメリットは少ないですが、その分リスクも低いのが魅力です。詳しくは記事の後半をご覧ください。
〈賃貸住宅として土地を活用する〉
賃貸アパートや賃貸マンションを経営する方法です。アパートの場合は、安い建築材を使うなどして投資額を比較的抑えることができます。広さ的にも、多くの土地で建設が可能です。マンションはアパートに比べると、土地の広さや投資額のハードルが高めです。いずれにしても注意したいのは、空室が出ないかどうかです。初期投資も撤退費用も大きいため慎重になる必要があります。
〈トランクルームとして土地を活用する〉
トランクルーム業者と共同で、簡易的な倉庫を設置し収納スペースとして貸し出す活用方法です。周囲にマンションが多い土地であれば、ニーズは見込めますが、収益性が低いのが難点です。
〈太陽光発電として土地を活用する〉
土地にソーラーパネルを設置し、発電した電力を電力会社に売電する土地活用方法です。土地の需要の有無を考えるよりも、日当たりが重要になってきます。初期費用は大きく、その投資を回収するまでに時間がかかることに注意が必要です。
〈コインランドリーとして土地を活用する〉
コインランンドリーで土地を活用する場合には大きく2種類あります。コインランドリー事業者にフランチャイズで貸す場合と、コインランドリーを自営する場合です。マンションが増えたことでニーズも高まっていますが、フランチャイズの場合は撤退のリスクは低くはありません。洗濯機や乾燥機などを購入するか、リースで揃えるかも含め、フランチャイズか自営か吟味する必要があります。
〈資材置き場として土地を活用する〉
建築資材や重機の保管場所として土地を貸す活用方法です。特に、地方の田舎のほうで土地を持っている方におすすめです。更地の土地を所有しているのであれば、維持費もかかりませんから、選択肢のひとつに加えてもいいかもしれません。
〈自動販売機を設置して土地を活用する〉
土地が狭くても活用できるのが自動販売機を設置する活用方法です。設置から補充・空き缶と売り上げ回収まで業者に任せることができます。電気代もありますので需要があるかどうかよく考える必要があります。
〈二輪車の駐車場として土地を活用する〉
非常に狭い土地でもバイクや自転車一台分のスペースからでも貸し出すことができます。狭い空きスペースをお持ちの方は検討してみてはいかがでしょうか。
参考:https://bike-parking.jp/usespace/
土地を初めて何かに活用したいと考えている方や、なるべく低いリスクで土地活用の方向を探っていきたい方には、まずは駐車場にしてみることをおすすめします。これから、土地を駐車場として活用するためのポイントをご紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。
土地を駐車場として活用するのをおすすめする理由
土地利用に駐車場経営をおすすめする理由は、とにかく初期投資や設備投資が少なく、リスクが低いところにあります。例えば、アパートやマンションで活用する場合の初期投資や維持管理費が安くはないことは想像に難くないでしょう。
その点駐車場であれば、舗装せずにロープで区切るだけでも駐車場にすることが可能です。料金面でも、時間面でも比較的に簡単に土地を活用することがきるのです。それに伴い、撤退するのも賃貸住宅などに比べると容易です。初めての土地活用であれば、最初に駐車場にして別の用法を検討していくのもいいかもしれません。
土地を駐車場として活用するための基本知識
駐車場の種類
駐車場の種類は大きく2種類に分かれます。利用者が自身で運転をして駐車する「自走式駐車場」と、機械を使って車両を出し入れする「機械式駐車場」です。もちろん、駐車場の種類によって特徴やメリット・デメリットがあります。詳しくは以下の通りです。
〈自走式駐車場〉
- ・特徴:利用者が自身で運転をして駐車する
- ・形式:平面駐車場、立体駐車場、地下駐車場など
- ・設備:砂利・アスファルト、屋外・屋内、シャッターの有無
- ・メリット:車両の移動に時間がかからない、メンテナンス代が低い、初期投資が小さい(立体駐車場は初期投資が大きい)
- ・デメリット:防犯セキュリティが低い、車両の保護性が低い、ある程度の広さを要する、利用料金が高い
〈機械式駐車場〉
- ・特徴:機械を使って車両を出し入れする
- ・形式:多段式駐車場、タワー式駐車場
- ・設備:車両を運ぶためのパレットやエレベータ、屋外・屋内
- ・メリット:敷地面積が狭くても多くの台数を格納できる、防犯性が高い、車両を保護できる、利用料金が安い
- ・デメリット:車両の移動に時間がかかる、メンテナンスにコストがかかる、車両制限が厳格、故障時のリスクが高い、約20年で一度解体し全てを交換する必要がある
筆者のオススメは自走式の平面駐車場です。導入も撤退もすぐにできますので、特に初めて駐車場として土地活用をする場合に、実験的に需要や運営管理の勝手を見るのに検討してみてはいかがでしょうか。
駐車場の運営方法
駐車場の運営方法には大きく2種類あります。月極駐車場と、時間貸しのコインパーキングです。月極駐車場とコインパーキングのそれぞれに更に種類がありますので簡単に紹介します。
〈月極駐車場〉
・自営:利用者の募集・賃料の回収など全てを自身で行う。
・管理委託方式:業者に手数料を払い委託する。業者は利用者募集・賃料回収・トラブル対応を行う。
・一括借上方式:業者に手数料を支払うが、駐車場を貸す代わりに業者から毎月一定額が支払われる。
〈コインパーキング〉
・自己経営方式:精算機やロック板などの初期投資は自費で、募集や管理を業務委託する。
・土地賃貸方式:設備投資から募集・管理まで業者に委託する。業者から毎月一定の支払いがある。
駐車場の運営の流れ
- ・自営:利用者の募集・賃料の回収など全てを自身で行う。
- ・管理委託方式:業者に手数料を払い委託する。業者は利用者募集・賃料回収・トラブル対応を行う。
- ・一括借上方式:業者に手数料を支払うが、駐車場を貸す代わりに業者から毎月一定額が支払われる。
〈コインパーキング〉
- ・自己経営方式:精算機やロック板などの初期投資は自費で、募集や管理を業務委託する。
- ・土地賃貸方式:設備投資から募集・管理まで業者に委託する。業者から毎月一定の支払いがある。
駐車場の運営の流れ
駐車場の運営の大まかな流れは以下の通りです。
- 1)月極駐車場とコインパーキングのどちらにするか決める
- 2)月極駐車場・コインパーキングの専門業者に相談するか、自分で運営するかを決める。
- 3)どのような方式で運営するか検討する
- 4)必要な場合、業者と契約する
- 5)駐車場を整備する
- 6)利用者を募集する
- 7)利用者と契約する
- 8)利用者が駐車場を利用する
- 9)料金(賃料)を回収する
先に述べた通り、駐車場の種類に加え、駐車場の運営方式にもさまざまあります。収益や手数料、初期費用や維持管理費など総合的に検討しておきましょう。土地柄や需要に関しては業者のほうが詳しいはずですので、業者に相談して見積もりをして決めるのが堅実でしょう。詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。
参考:https://tsukigime-ichiba.jp/management/194/
土地を駐車場として活用する際のコツ
駐車場としての土地活用がうまくいかない例
駐車場は始めるのが手軽であるからといって、利用者が必ず大勢いるとは限りません。駐車場の運営がうまくいかない場合の例をご紹介します。
- ・多くの人が電車やバスを利用するため駐車場の利用者が少なく収益にならない
- ・トラブルがあったときに業者がちゃんと対応してくれず評判が下がり利用者が減少し収益も減少する
- ・収益をあげたいために高い料金設定をしたために利用者がすくなく収益にならない
- ・大手の駐車場運営業者に委託し、競合との値下げ競争に巻き込まれ、収益があがらなくなった
駐車場としての土地活用に失敗する原因
駐車場の運営がうまくいかないケースの原因として大きく3つ考えられます。立地・業者・料金です。
〈駐車場に適さない立地〉
・電車やバスなどの交通機関が充実している
・周囲に商業施設がない
・一方通行の道沿いにある
・交通量が多すぎる
〈駐車場運営を任せるに信頼できない業者〉
・最初の提案で賃料を高めに提示する
・駐車場で無断駐車やゴミの不法投棄があったときにちゃんと対応してくれない
・見回りなどの管理が不十分
〈競合の駐車場よりも高い料金〉
・土地の相場を無視した価格設定
・競合調査不足のまま行った価格設定
- ・電車やバスなどの交通機関が充実している
- ・周囲に商業施設がない
- ・一方通行の道沿いにある
- ・交通量が多すぎる
〈駐車場運営を任せるに信頼できない業者〉
・最初の提案で賃料を高めに提示する
・駐車場で無断駐車やゴミの不法投棄があったときにちゃんと対応してくれない
・見回りなどの管理が不十分
〈競合の駐車場よりも高い料金〉
・土地の相場を無視した価格設定
・競合調査不足のまま行った価格設定
- ・最初の提案で賃料を高めに提示する
- ・駐車場で無断駐車やゴミの不法投棄があったときにちゃんと対応してくれない
- ・見回りなどの管理が不十分
〈競合の駐車場よりも高い料金〉
- ・土地の相場を無視した価格設定
- ・競合調査不足のまま行った価格設定
これらの失敗は、事前準備や運営中の情報収拾などでカバーすることができます。どんな失敗があるのかを踏まえて、駐車場での土地活用を成功させましょう。
駐車場としての土地活用を成功させるコツ
事前の準備でカバーできる失敗例もあれば、予想外の競合の増加や価格競争によって失敗する例もあります。駐車場の運営を開始する前と開始した後にも抑えておきたい、駐車場経営で土地の活用を成功させるコツをご紹介します。
- ・住宅・交通機関・商業施設・交通量・競合の駐車場など複合的に周辺環境を探る
- ・駐車場を運営している間も周辺環境の変化にアンテナを張っておく
- ・土地の相場を把握したうえで料金設定をする
- ・防犯設備の導入やこまめな見回りを行い、いたずらや窃盗・当て逃げへの対策をとる
- ・管理を自身のみで全て行おうとはせず、委託できるところは委託する
- ・トラブル対応がすぐできるよう管理委託する業者を吟味する
- ・トラブルに備え事業者用保険に加盟しておく
一番大事なのは「情報収拾」です。現状の把握だけでなく、急な変化にも反応できるように常にアンテナを張っておくことが大切です。